OKR(オーケーアール) シリコンバレー式で大胆な目標を達成する方法
- 作者: クリスティーナ・ウォドキー,及川卓也(解説),二木夢子
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2018/03/15
- メディア: 単行本
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前半はストーリー仕立て、後半が解説というか一般的なビジネス書ライクな内容となっている珍しい構成だった。 読書時間は2時間半から3時間ほど。 思いの外、さっくりと読めるので通勤などで毎日行き帰りで読んでいれば一瞬で終わる。
何故読もうと思ったのか?
もともとrebuildfmかなにかでOKRの話しを聞いて気になったのでKindleで購入だけはしていたというのが始まり。 購入はしたものの決して優先順位は高くなかったので放置されていたのだが先月、会社の月次MTGでMission/Vision/Valueをアップデートします!という報告があり、その一環としてOKRの導入を検討しているということを聞いたので直接的に読み始めた大きな理由。
当初考えていたことと実際読んだあとで感じたことの差分
当初読む前はOKRというビジネスフレームワークの話しなんだろうと考えていた。 アジャイル開発とかウォーターフォールとかスプリントとかカンバンとかの1種かなと思っていたのだけど実際読んでみるとビジネスフレームワークというよりは「目的を達成するためのフレームワーク」なのかなという印象を強く受けた。 スプリントだとかよりももっと広い範囲をカバーしてくれる柔軟なフレームワークだなと感じた。
会社やチームだけでなく個人の目標、例えば「今年ダイエットして痩せるぞ!」みたいな目標にもマッチするフレームワークだなと感じた、及川卓也さんの解説でも「個人的な目標達成にも大きな効果」という項目があり解説されているのでその印象は間違っていなかったと思う。
さらに読む前に勘違いしていたなと思ったのはこのOKRというフレームワークはぼくが考えている以上にシンプルで力強いものだった。 OKRはObjectives(目標)とそれを達成するのに必要なKeyResult(重要な成果)というシンプルな構成になっている。
本書を読むとわかるし、本書を読まなくても恐らくネット上にさまざまな情報が転がっていると思うんだけどこのOKRというフレームワークで大事なのは「常に計測し、目標に対して前進しているのか後退しているのかを定かにする」というだけ。 つまり「今期はこれを目標にするぞ!」というコミットメントに対してどういう成果があればその目標が達成できたとわかるのかを表す成果としてのKRを設定する、そしてそのKRの結果を振り返る。ただこれだけ。すごくシンプル。
シンプルと書くとイージーなのかと思う人が一定数いると思うのだけどこのシンプルを維持し続けないと意味がない、そしてシンプルを維持するの結構難しい。 またこのKRには挑戦、つまりコンフォートゾーンの外にでることが含まれるのでよく日本の大企業で「成長を実感できない」という嘆きをみることがあるんだけどそういう心配が減るのではないかなと思う。 OKRの本を読んで思ったんだけどこれはぼくのようなある程度社会人になってから時間が経っている人よりもこれから学んでいくぞ!という新卒だったり学生の方が効果が高いんじゃないかなという気がする。
OKRの詳しい内容は↓にGoogleがre:Workにまとめてくれているので本を買うのはなーという人はこれを読むだけでもいいかもしれない。 職場などで広めたいというときにもこのドキュメントはすごく役に立つんじゃないかと思う。