新技術を使って○○しました!という幻想

たまに「これからの時代は○○だっ!」と言い出す老害役員がいますが

毎度この手の発言を見ると思うのですね。

 

それらはなんの問題を解決してくれるのか?

 

これまた炎上しそうなネタではあるのですが

考えなしにこの手のことをやりだすお偉方というのは

今までの経験上あまり良い思いをしたことがありません。

 

もちろん中には成功しているものもあると思いますが

個人的には過半数が失敗、もしくは成功していないのではないか?と感じています。

 

そう感じる理由はいくつかあるのですが

その最たるものが上記の「なんの問題を解決するのか?」ということです。

 

新技術が生まれる、または注目されるということには

ある種の問題提起とそれらの解決のためのツールだと思うのです。

 

ボクが新技術を使おうと提案する時というのは

  • 処理が自動化出来無い
  • 管理が複雑になりすぎる
  • バラバラな技量のプレイヤーによる独自実装
  • 大量に発生する車輪の再発明
  • 業務が非効率的

などの現象が発生しており、それらの解決方法として提示することが多いからです。

ですのでボクは新技術が生まれる経緯というか発端には既存のアプローチに対する効率化を図るための別のアプローチとして考案されていると考えています。

 

ところがそのような想定からすると「HTML5が流行っているから」、「iOS/Androidが流行っているから」というのは何の解決にもならないのです。

つまり根底の部分でズレてしまっているのですね。

無論、そられに取り組むことで表現の幅などは広がると思いますが、

ではそれらが何を解決するのでしょうか?

恐らくですが、新技術に最初期に参入する方々というの意識的か、無意識的かはわかりませんがそれらのことを考えているように思えます。

 

あくまでボクの例となりますが

Androidが登場した時ボクはこれはすごい!なんかよくわからんがとにかくすごい(気がする)!!と感じました。

当時すでにiOSスマートフォンというジャンルで一大勢力として存在していた中

Googleが出すという新モバイルOSにボクは多大な魅力を感じました。

それは当時ガラケーでアプリを出す際に個人開発者では中々アプリが出せない、

個人でもアプリを出せるが審査などに時間がかかりすぎるなどの問題があったからです。

(当時すでにiOSはMacでしか作れない、審査基準がよくわからないなどの問題を聞いていたためあまり魅力を感じませんでした、Mac持ってない情弱だからね。)

 

そこに降って湧いたかのようなAndroidの登場はボクには盛り上がらないわけがないと思えたのです。

そして現在Androidは爆発的な普及をしています。

もちろん様々な問題やデメリットも多分に含んでいますが、それらはそのうち解決されるか

はたまた新たな別アプローチによって取って代わるだろうと考えています。

 

長々と書きましたが何を言いたいのかというと

 

「あなたはそれで何がしたいのですか?」

 

ということです。

この土台の部分が定まっていないものはなんというか予想通り後々炎上していることが多いように感じます。

 

なお、技術者の方の中には「楽しそうだからやってみた!」、「面白そうだからやってみた!」という方も少なからずいると思います。

これは「自らの欲求を満たす」というとてもシンプルな土台が存在するのでボクはありだと考えています。

新しい技術というのは結局のところツールでしかないのですが

どうにもそこら辺が抜け落ちているように感じる方々が少なからず、それもいわゆる経営陣という方々に多いのではないか?と今日のお昼ごろぼんやりと考えていたので書き出してみました。

#経営者と一平社員では考える土台が違うという方もいると思いますが、

#だとしたらそれはきっと意思の疎通が計れていないということではないかと。

#3人いれば文殊の知恵と申しますし、アイディアというのはどこに転がっているのかわからないのですから。