Webエンジニアが知っておきたいインフラの基本 ~インフラの設計から構成、監視、チューニングまで~

買ってから随分と後回しになってしまっていたがようやく読了した。

Webエンジニアが知っておきたいインフラの基本 インフラの設計から構成、監視、チューニングまで

読書の目的

  • インフラ設計などの基礎を学ぶことでコーディング時などに気をつける勘所を養う
    • コーディングに活かせるという感じはしなかったがチューニングやボトルネックなどの勘所を養えそうな気はした。
  • 低レイヤーに関する知識を養う
    • あまりそういう話しが主体にはならなかった。
  • 障害発生時における対処方法などを学ぶ
    • 概ね達成、あとは実践したりして勘所を鍛えていくしかないかなと。

評価

  • 極めて良 👍

書評

今まで苦手だな、難しそうだなと思って中々学んでこなかったインフラの基礎知識を学習するために購入した書籍だったが思った以上に良かった。 全体的に非常によくまとまっており、1つ1つの章ごとに学ぶべき点があった。 厚みがそこそこあるように思われるが実質2日ほどで読み切れたので毎日1時間読んでいれば恐らく2週間ほどで読了できるのではないかと思われる。 途中説明のため画面キャプチャが増えるので見た目ほど読みにくさは感じなかった。 平易でこそないが説明もきちんと必要十分な内容となっており、わかりやすい。

恐らく世のWebエンジニア、インフラエンジニアにとっては当たり前すぎる内容だと思うので目次をみてもらい、気になった項目の内容をパラパラと捲って「こんなの知ってて当然でしょ?」となる人にはマッチしないと思う。 この書籍はタイトルの通り抑えておくべき基本的な知識とその内容に従事している。 ぼくとしては目的に非常にマッチしている書籍を購入したことになる。

良かった点の1つに、サービスの構成やチューニングやボトルネックの探し方な部分に関して感覚的になってしまっている点がきちんと論理的に語られており学びがあった。 どういうメリットがあり、その構成にしているのか。ボトルネックを探すときにはどういう箇所を調べないといけないのか。チューニングによってどういう状況改善が見込めるのかなどがきちんと書かれている。 わかったつもりで全くわかっていなかったことが露呈してしまった、反省。

異業種からWebエンジニアになった人(ボク)やまだエンジニア歴が浅く障害が発生したときにどうすればいいのかわからない…といった人には一読する以上の価値があると思う。 会社で購入してもらい、インフラエンジニア以外の人で朗読会などをするといいかもしれない。 特に新卒などのまだまだ学ぶことが多い若い人には非常に読みやすく、またわからないことがわかるようになるのではなかろうか。

とにかく手元において置きたい1冊だなと読みながら痛感した。 Webエンジニアが知っておきたいという前置きがきちんとその通りな内容となっているので障害対応やチューニング、インフラ周りの知識に不安がある人は買うことをオススメさせてもらう。

まとめ

  • インフラエンジニアには基礎的な内容なのかもしれないが非常に良かった。
  • 教科書的な内容になっていて、Aという問題が起こった際にどのようなコマンドを叩いて、どの値を調べるのか。それが終わったら次はどこを調べればいいのか…といった内容になっているため体系的に学べる。
    • その上で業務にも活用できるであろう事柄や手法などが語られている。
  • インフラの技術の基礎知識からそれぞれのベストプラクティスな手法のメリットデメリット、チューニングなどがきちんと書かれている。
  • Webサービスを運営していると絶対に避けては通れない障害対応の方法や実際に使う死活監視ツールやモニタリングツールの出力するパラメータが何を表しているのかなどに関して説明されている。
    • 障害対応に関して、独学で知識に不安があったこと、表示されているパラメータの内容や意味をきちんと理解していなかったことがわかった。

事前に気になった/重要そうな箇所

  • インフラ技術の基礎知識
    • まだ専門用語でいくつかわからない内容があったので何度か読み直すことで理解が深まりそう
  • インフラ手配の基礎知識
    • どういう基準で手配するのか?どこを目的としているのか?などが書かれており今までのサービスがどういう基準で選ばれたのか気になった。
  • ボトルネックの見つけ方
    • 勘に頼ることや問題が発生してからしか今までは見つけることが出来なかったがその前兆や兆候の発見の仕方が書かれており本書を読んで一番良かったと思える内容だった。
  • チューニングレシピ
    • MySQLのチューニングやApacheのチューニングなど言葉や対応に関してはある程度知っていたがもっと奥深いものなのだと実感できる良い内容。

重要(page:message)

  • 全体的に一度網羅して読んでおくべきでどこか一部が特に重要というわけではなかったように思う。まさしく教科書的技術書。