夜は短し歩けよ乙女を観てきた

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原作の森見登美彦が好きなので観てきた。 実は同日にGhost in the Shellも観たのだけどぼくとしてはこちらのほうが楽しめた。

最近?人気の星野源さんが主役の先輩の声優ということで当初声優としてどうなんだろうか?と思っていた。 大学生的モラトリアムを拗らせた感じのキャラクターと星野源というキャラクターは比較的あっているようにも思えたがそれと声優としての演技は別物だと考えていたので この点だけは少しだけ不安を感じていた。

だがしかし、実際に映画を観てみると意外と気にならずに映画に没頭できた。 これは黒髪の乙女の声優の花澤香菜さんの演技とも相まっている部分がなきにしもあらずではあるが当初不安を抱いていたほど棒読みでなかった。 むしろ、意外とマッチしていて楽しめた。

個人的にはパンツ番長の声優がお笑い芸人のロバート秋山さんだということを忘れていたのだが最後のスタッフロールをみて思い出してあまりにも自然だったので感心したくらいだ。

久しく原作のほうを読んでいないのでところどころ「あれ?こんな流れだったかな?」とかちらほらと忘れている部分があったが逆にそれが功を奏したのか純粋に楽しめたように思う。 四畳半神話大系有頂天家族のアニメをみたことがある人にはクスリとくるシーンなどもあるのではなかろうか。

森見登美彦は実に京都的な魅力を表現するのがうまいと常々思っていたが映像になると「あ、ここはあそこではないか!」「ここいいよね!」と京都らしい魅力がふんだんに盛り込まれていて良い。 それに加えて軽妙洒脱な語り口、奇想天外なキャラクターや設定、そしてそれらをまとめても違和感を感じさせないストーリー構成。

贔屓目もあるのだろうとは思うが非常に良い映画を堪能させてもらえた。 もし気になってる方は足を運ぶ価値があると思う。

森見登美彦のモラトリアム的な表現(というか拗らせている大学生感)が苦手だというひとはちょっとつらいかもしれないが個人的にはオススメしたい。 実写でいいので「聖なる怠け者の冒険」も映画化してほしいものである。