エンジニアとして世界の最前線で働く選択肢 ~渡米・面接・転職・キャリアアップ・レイオフ対策までの実践ガイド
概要
読書感想文。この本を知るきっかけはrebuild.fm。 各チャプター毎の簡単なまとめや感じたこと、反論したいところなどがあれば書くスタイル。 本自体の批評は行わない。 ボク自身は
「短期的なら海外勤務とか格好いいし、なにより外国で生活してみたい!但し日本での生活が楽すぎるのであくまで短期留学レベルで帰ってきたい、具体的には1〜3ヶ月くらい、長くて半年。」
みたいなぬるい考えをしている。
感想&まとめ
チャプター01,02,03,07あたりは日本に住んでいても通用するし参考になる話しだと思う。
書店などで目次をパラパラとめくって気になる項目が3つ以上あったら購入すると良い。
メリット・デメリットにとどまらず、その選択によってどういう状況が発生するか?などの詳細が実体験などを元に記載されており非常に参考になった。
Chapter 01. あなたはアメリカに合っているのか
- 「ソフトウェアエンジニアはベストジョブ」でアメリカで良いとされている職業にエンジニアがいること自体は知っていた(消防士が日本よりも尊敬されているのは知らなかった!)がまさか医者や大学教授などよりも尊敬されているとは知らなかった。
- 海外転職時(国外亡命なども)に優先される職業はTOPが医者で次がエンジニアみたいな話しをなにかの書籍でみたことがあったがあくまでごく一部の成果をあげている人間に限って、もしくは大学卒業(博士号)持ちだけだと思っていたがもしかしたら違うのかもしれない。
- 「管理職でなくても年収の中央値は1,000万円を超える」の中央値が1,000万円を超えるという話に驚愕した。もちろん高いのはベイエリアだけなんだろうけども。平均値で1,000万超えていると言われてもまぁそうだろうねくらいにしか思わなかったがまさかの中央値だとは。
- 個人的に海外企業に行くなら東海岸(NYとか!)がいいなぁと妄想してるのでそこの年収の中央値が知りたい。
- 「社会全体からも尊敬されている」日本でも「難しいPCを扱えるすごい人!」という評価は受けるけども、それだけで終わってしまいがちで格好いい!とかはあまり感じられない気がする。
- どちらかというと「得体のしれない何かをしている技術者(マッドサイエンティスト)」のほうが実体に近い気がする。マッドサイエンティストかっこいい。
- 外国人のハンディが少ない
- 移民大国だからみんな英語できて当たり前!だと思ってたけど実体は逆だった。なるほど言われてみれば確かに。
- 「家族と離れて暮らす」これは悩ましい、自身の欲求を優先するかどうか。
- 「【田舎限定】食べ物の良し悪しは無視できない」同じ日本にいても関西から関東に来た時は慣れなかったのにそもそも食文化が大きく変わるとそれ以上だと思うのでここは行ってみないとわからないと思う。今は関東の味にも慣れたけどそれでも味が濃いよう(関西人的には甘く感じる)に感じることはある。
- 「メリット > デメリット? Then why not?」
- アメリカに合っている日本人エンジニアの条件のうち7割くらい該当。
- 「両方をよく知ったうえで〜」とあったがまさしくボクが知りたいのはそこの部分。 -「子どもは簡単にバイリンガルにならない」
- いわゆる移民問題の最たるものだと思う。すでにお子さんがいる、結婚しているとかだと大きな問題になり得ると思う。
- アメリカに渡米後アメリカ人と結婚したら〜とか渡米したけど相手がアメリカ以外の国籍だったら〜とかでもいろいろ変わりそう。
- 結婚してないからあまりボクには関係がないけど考えておかないといけない重要な問題の1つだと思う。
- もしボクだとどうするだろうか…少なくとも子どもが日本語で話したいと言わない限りは自宅で日本語は使わずアメリカ人として育てると思う。
Chapter 02. どうやったら渡米できるか
- 「シリコンバレーは一番英語能力が問われない場所」外国人のハンディーの部分と共通してるんだろうけどイメージと真逆だった。
- 立ちはだかるビザの壁
- 重要。とりあえず海外で働いてみたいと少しでも考えているなら目を通しておくといい。
Chapter 03. アメリカ企業に就職・転職する
- 「レジュメ作成 ~ポジションごとに内容を変える」
- これが聞きたかった!職歴や学歴の書き方が合理的で無駄がなくていい。
- 「転職サイトでキーワードマッチングにひっかかるようにする」
- ポジションにあわせてレジュメを変える
- 重要な情報を目立たせるように不要なものを削る、重要度が高いものを前にもってくるなど
- 当たり前だが嘘は駄目だが「話し盛りすぎ!」くらいの気持ちで持っていく、アメリカナイズ。
- ネイティブスピーカーのチェックを受ける
- レジュメのチェックをお願いする
- 数百$かかるがそういう代行業者に頼むのもあり。
- 自分の名前まで変える?
- 「あっちでは履歴書にニックネームを書くのが当たり前」文化がちがーう!
- 日本人名はアメリカ人にはわかりずらい。呼びにくい名前はハンディーキャップになりえる。
- コーディングでの注意点
- 面接するより前にコーディングチェックをする、どこに気をつけているか。なにが理解できていないのか。
- fizzbazz問題やフィボナッチ数列などの簡単なプログラムを出す。
- 恐らく緊張で普段の半分くらいの実力しか出ないが逆にいうとそれで下限を知ることが出来る。
- 「ランチは面接に含まれない」は信用しない
- 面白い制度だなと思った、実際に自分が転職、就職する立場ならその現場の空気は実際に感じてみないとわからないので面接後ランチにいくというのは非常に良いと感じた。
- 新卒もこれは行ったほうがいいかもしれない、新卒面接者全員とご飯に行くのではなくそれぞれバラバラになってもらうほうが良さ気。
- 「オフィスを見せてもらう」自分が重要視しているのは↓
- 1人あたりのスペースが広いか狭いか
- モニターは1つか、複数あるか
- マシンはデスクトップか、ラップトップか
- マシンのスペックは高いか、低いか
- マシン・モニターの構成、キーボードやマウスは人によってまちまちか、皆同じものに統一されているか。
- オフィスは騒がしいか、静かか。
- 談笑している人は多いか、黙々と働いている人は多いか。
- すぐにホワイトボードで議論を始められそうなレイアウトか。
- オフィスチェアはいいものか、安物か。
- 「会社の文化と自分の相性を見極める」
- 品質とスピード、どちらを重視するか。またそれらのバランスはどうとっているのか
Chapter 04. ホワイトボードコーディング面接を突破する
- fizzbuzzとかフィボナッチ数列な簡単な問題かと思ったら意外とガッツリホワイトコーディングしている話しがあって面白かった。
- 日本でももっと面接時にホワイトコーディングが流行ればいいと心底思う。コードの解き方というか考え方、どこが苦手か?などを把握するにあたって非常に有効だと思う。
Chapter 05. アメリカで働くとなにが違うのか
- 飲み会なし、ほとんどすべてランチで済ませる
- 合理的。勤務時間の一部を使っているのでプライベートな時間を阻害されない。
- 残業代なし、コアタイムなし、好きなときに家で働く
- 時間の管理の仕方が根本から違っている。つまるところ働き方そのものが根本から異なってる。
- 基本年棒制で残業代などというものは存在しない、成果主義的なので成果さえ上げていれば勤務時間がどうこう言われない。
- 優秀な人間はより多くの時間で成果をあげ、そうでない人間は時間の使い方を工夫する余地があり合理的で良い
- ミーティングの量は最小限
- ミーティングのやる意義やその短縮を無意識、意識的に行っている。
- 自分はこのミーティングに参加する必要がないと感じたら「自分はこのミーティングに出る必要はないと思う」と伝える
- ミーティングの目的を最初に伝える。なるほど、これはそうかもしれない。ただ聞いているだけの会議なんて無駄以外のなにものでもない、発言なき会議は総じて無駄という発想は実に理解しやすい。
- 「誰かが調べればわかることを質問する」むしろぼくとしては知らない人のためのエクスキューズだと考えていたがアメリカでは無駄なこととして省いている。これが普段の業務にも影響しているというのはなるほど、その通りかもしれない。
- 日本式は通用したり、通用しなかったり
- きちんと自分の行ったことや出来なかった箇所を伝える必要があるため自己分析の一端を担っている、客観的主観的な違いなどはあれども日々それらを意識するのは非常に良いこと
- マネージャーが日本式のプレイヤー兼マネージメント形式ではなく完全にマネジメントに特化している。これは日本だと難しいと思う、そのせいで1:1ミーティングみたいな密な情報共有が出来ていない気がする。
- 「正しいやり方は存在しない、独自の美学があるだけ」なるほど、アメリカらしいしその方が長期的にはいいのかもしれない。
- 型にはめないことで応用性や適応力が向上する余地がある、また他の手法を学ぶ学ばないなどの選択権が自分にあるのが良い。
- 「Disagree&Commit」リモートワークに対する自分の考えと会社の考えによる差異がまさにこれだ
Chapter 06. 転職を通してキャリアアップする
- 転職のタイミングは自分よりも「周りの状況」がカギ
- 言われてみるとまさしくその通りでこれは日本でも通じることだと思った。