今年の夏は本当になにもかもやる気が起きなかったり、体調崩してしまったりで観ようと思ってから2週間くらいたってしまった、反省。
しかしながらようやくいくぞ!と奮起して本日観に行ったのだが大変良かった。
感想としてはいわゆる一般的なSFではない。 ないのだが、故藤子・F・不二雄先生のいうところの少し不思議の世界として実に夏休みらしく、一夏の思い出と言える作品に仕上がっていたのではないかと思う。
元々原作の著者、森見登美彦の作品のファンなので純粋な映画としての評価はしにくいのだが 小説ではなんとなくイメージできていなかった部分が映像で流れているシーンはなるほどこの奇妙なシーンをこう表現するのかー!と面白おかしく楽しませてもらった。
ところで今回観に行ったのが夏休み最後?だからか非常に家族連れが多かった、また観に行った場所がイオンモール内にある映画施設だったからというのもあると思う。 (そういえば協賛?スポンサー?にイオンがあったのはそういうことなのかな?と観終わったあとで思った)
観る前までは子供が騒がしくて映画を楽しめないのかもしれない…という漠然たる不安があったのだけどこれは子供と一緒に観るべき映画なのではないか?と思うに至った。 大人の感覚、すでに子供の心が色あせて久しいぼくのような人間からするとペンギンが空き地にいるというシーンをみても「さあここからどう展開するのだ?」と考えてしまうのだが 横に座っていた幼稚園児?くらいの幼児は「わー!ペンギンさん!お父さんペンギンさんだよ!!!」と純粋に楽しんでいた。
この作品はあるいはこのように何も考えずにただただ楽しむための作品なのではないか?とふと思い、それ以降考えることはやめ、子供の歓声やらなにやらをスパイスに映画を楽しんだ。
ぼくは映画は静かにみていたい人間なのだが作品によってはこのように騒がしくも面白い鑑賞方法があってもいいのではないか?というように感じた。 つまるところ住み分けができればいいのだ、劇場版響けユーフォニアムのような音響そのものに非常にストーリー性と意味を持たせたものは静かに聞きたい。 ならば、それは上映回ごとに「飲食禁止、無音推奨!」と「騒音雑音オールOK!」という回を交互に行ってくれればいいのかなと思った次第である。
なお、いうまでもないがペンギン・ハイウェイは後者の騒音雑音オールOK!に分類してしまっていいとぼくは思う。
閑話休題。
ずいぶんと前にペンギン・ハイウェイを読んでうろ覚えだったのだが今回映画をみて読み直したいなという気持ちにさせられた。 なにより、かつてあれだけ日々をわくわくしたり、冒険したり、どこか見知らぬ土地へ行くことの忌避感を覚えていた頃のフレッシュな気持ちを思い出させてくれる良い映画だった。
また観に行きたいと思う一方でそれよりはBlue-rayを買ったほうがいいのかもしれないなとも思っている。 とりあえずおもむろにその場でサントラを購入してしまったが後悔はしていない、昨今観た映画のサントラがすぐに手に入るのはいいことだなと改めて感じた。